故人の遺品整理に保険は使える?適用される保険の種類や孤独死保険について解説
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- 生前整理
遺品整理には、少なくない額の費用がかかります。場合によっては、とても支払えないと感じるほど大きい負担になることも。
遺品整理をするのは、故人の家族や親族とは限りません。賃貸物件に住んでいて家族や親族がいない方の家主や管理会社が遺品整理を行うこともあります。
「少しでも負担を軽くできないだろうか」と考えるのは当然のことでしょう。この記事では、遺品整理費用の負担を軽減できる可能性のある保険について解説します。
この記事では以下を中心に解説します。
・遺品整理に適用される保険の種類…
遺品整理に使える保険には火災保険、生命保険、孤独死保険、少額短期保険などがあります。
・遺品整理に適用される孤独死保険とは…
孤独死保険には家主型と入居者型があり、家主型は家賃補償があります。入居者型は家財保険の特約になっていることがほとんどです。
・遺品整理のための保険選びのポイント…
保険選びのポイントは、補償内容を確認すること、補償金額を検討することにくわえ、家主の場合は家賃補償の期間と補償内容を確認することも忘れないようにしましょう。
遺品整理費用に不安を感じている方、賃貸物件を所持していて、万が一の場合に備えたい方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
ケースにより遺品整理は保険適用される

遺品整理は時として高額になることがあります。経済的にも負担が大きく、途方に暮れることもあるでしょう。
保険内容に「遺品整理」と明記されていることは多くありません。しかし場合によっては遺品整理には保険が適用されるケースがあります。
たとえば、孤独死。発見された時期によっては部屋の汚損・破損が激しく、原状回復に多くの費用がかかるでしょう。
加入している保険にもよりますが、この場合、遺品整理や特殊清掃、修理・修繕に保険が適用される場合があります。
遺品整理に適用される保険の種類

遺品整理には多くの費用がかかることもあり、負担が大きくなることもあるでしょう。遺品整理の費用に適用される保険について解説します。
- 火災保険
- 生命保険
- 孤独死保険
- 少額短期保険
遺品整理の費用に充てられる可能性のある保険は、上記の通りです。なかには遺品整理費用として直接的な補償がでないものもあります。詳しく見ていきましょう。
火災保険
火災保険は、火災のみならず落雷や風災、盗難や爆発など幅広く補償されますが、遺品整理に特化した保険はありません。しかし、以下の場合は補償されることも。
- 特殊清掃が必要な場合
- 原状回復が必要な場合
たとえば孤独死などで部屋が汚損・破損した場合、特殊清掃や原状回復に多くの費用がかかるでしょう。このような場合、火災保険が適用されるケースがあります。
ただし、加入している保険の特約であることがほとんどなので、補償内容はしっかりと確認しておきましょう。
生命保険
生命保険には遺品整理の費用補償は含まれていません。しかし、死亡した際に下りる保険金を、遺品整理の費用に充てることはできます。
生命保険金を、葬儀や引っ越し、死亡後の手続きなどに充てるケースがほとんど。しかし遺品整理を含む実家の整理や解体などには多くの費用がかかることがあるため、生命保険金を充てることも一つの方法です。
孤独死保険
賃貸に住んでいて、孤独死をしてしまった場合、家主型あるいは入居者型の孤独死保険が適用できます。
家主型は家主さんや管理会社が加入する保険です。反対に入居者型は入居者が契約する家財補償の特約であることがほとんどです。
孤独死の場合、部屋の汚損により特殊清掃が必要だったり、破損により原状回復費用がかかったりすることから、加入する方が増えています。
家主型の孤独死保険では、事故物件となって収入が減ってしまった場合の家賃補償などにも充てられます。
少額短期保険
少ない掛け金で短期間のみ加入する少額短期保険。通常、保証額は1,000万円以下であり、保健機関も1年~2年と短い期間です。
特定のニーズに対応するため、一般的な生命保険とは異なる特徴を持っているものもあります。故人がどのような少額短期保険に入っているかを確認しておくとよいでしょう。
故人の保険の手続きについてはこちらの記事で紹介しています。
遺品整理に適用される孤独死保険とは

前章でも紹介した孤独死保険について詳しく解説します。孤独死保険には家主型、入居者型があり、それぞれしくみが異なります。
| 家主型 | 入居者型 | |
|---|---|---|
| 家主型 | 入居者型 | |
| 保険の種類 | 費用保険(単独保険) | 家財保険(特約) |
| 保険契約者 | 家主・管理会社 | 入居者 |
| 被保険者 | 家主・管理会社 | 入居者 |
| 補償内容 | ・遺品整理費用 ・原状回復費用(特殊清掃) ・家賃損失 | ・遺品整理費用 ・原状回復費用(特殊清掃) |
| 保険の設定 | 商品によって異なる | 家財保険の保険料に含まれる |
家主型の孤独死保険
家主型の孤独死保険のメリット・デメリットは以下の通りです。
- メリット…家賃補償がある
- デメリット…保険料の支出が増える
家主型の孤独死保険の場合、遺品整理費用や原状回復費用にくわえ、事故物件となってしまい収入が途絶える、あるいは減ることに対しての家賃補償があることが大きなメリットです。
デメリットは、保険料の負担があること。ただし、一般的には一戸につき数百円程度です。特殊清掃や原状回復には大きな出費を伴います。
日本少額短期保険協会 孤独死対策委員会による第9回孤独死現状レポートでは、残置物の処理に平均295,172円、原状回復費用に平均474.170円かかっていることがわかっています。
万が一の支出を考えると、数百円の支出ならと保険に加入する家主や管理会社が多くなっているのが現状です。
入居者型の孤独死保険
入居者型の孤独死保険のメリット・デメリットは以下の通りです。
- メリット…家主・管理会社のほか遺族や親族の負担を軽減できる
- デメリット…家賃損失が含まれない。入居者が保険料を負担する
入居者型の孤独死保険は、入居時に加入する家財保険の特約として契約します。孤独死により特殊清掃や原状回復に大きな費用がかかると、遺族にとって大きな負担となりますが、保険によって負担を軽減することができるでしょう。
保険料は入居者負担となりますが、家財保険料と一緒に支払うため大きなデメリットと感じることは少ないかもしれません。
入居者型の場合、家賃補償が含まれません。そのため孤独死により事故物件となってしまった場合、家主や管理会社にとって大きな損害となる可能性があります。
孤独死保険について詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
遺品整理に保険が適用されるケース

ここからは保険ごとに遺品整理に保険金が適用されるケースを見ていきましょう。
- 火災保険
- 少額短期保険
- 生命保険
適用される範囲は、それぞれの保険によって多少の違いがあります。故人がどの保険に加入していたか、適用範囲などをしっかり確認しておきましょう。
火災保険での適用例
火災保険は火災に対する補償だけでなく、水濡れや汚損などにも適用されます。遺品整理に適用されるケースもあります。
- 孤独死などにより遺体が腐敗し汚れや悪臭が発生した
- 遺体を放置したことによる家財の汚損・破損
- 遺族が遺品整理をせずに放置した
孤独死などにより特殊清掃が必要な場合、火災保険の「汚損・破損」の補償範囲とされ、特殊清掃費用に保険金が支払われた事例があります。
適用されるかどうかは、火災保険の補償範囲によっても変わるので、確認しておくとよいでしょう。
少額短期保険での適用例
少額短期保険は、短期間で契約ができ、保険金額が比較的少額であることから、独居者や高齢者にも加入しやすい保険です。
孤独死等が発生し、賃貸契約が終了する際の遺品整理費用が修理費用保険金として30万円~50万円が支払われることがあります。
遺品整理費用が補償の範囲内かどうかは保険の種類にもよるため、家主や管理会社に確認しておきましょう。
生命保険での適用例
遺品整理費用のために保険金を受け取ることはできませんが、保険金を遺品整理費用に充てることができます。
保険金は、遺品整理費用以外に葬儀費用や解体・リフォームの費用など故人に関するものに充てることも可能です。
近年、生前整理をはじめ自分の遺品整理を計画する方も増えています。自身が死亡した際の遺品整理費用に充てるために、生命保険に加入する方もいます。
遺品整理のための保険選びのポイント

遺品整理を目的として保険に加入したいと考えるなら、どういう保険を選べばよいかを解説します。
補償範囲を確認する
保険は、商品によって補償内容が異なります。そのため補償範囲を確認することは非常に重要なポイントです。
| 保険 | 補償範囲 |
|---|---|
| 火災保険 | ・火災・水災・風災・落雷・破裂・爆発など建物の損害 ・家具、家電、衣服など家財への損害 |
| 孤独死保険 | ・修繕。清掃、消臭、原状回復、遺品整理など ・家賃補償(家主型)、近隣へのお見舞いなど |
| 少額短期保険 | ・死亡時、医療、重度障害、特定重度障害、傷害脂肪、損害、火災、家財、賃貸など |
| 生命保険 | ・死亡時、医療、がん、就業不能など |
補償範囲によって、特殊清掃や原状回復に適用されたり、遺品整理費用を補填できたりします。よく確認しておきましょう。
補償金額を検討する
遺品整理にどのくらいの費用がかかるのかは、状況によっても変わります。先にも紹介した第9回孤独死レポートによると、遺品整理にあたる残置物撤去は平均295,172円、原状回復費用は平均474,170円です。

引用:第9回孤独死現状レポート
残置物撤去と原状回復費用を合わせると、769,342円。実に80万円近くかかっていることがわかります。
遺品整理を目的とするなら、100万円程度の補償のある保険であれば、損失を補填できるのではないでしょうか。
ただし、最大金額は残置物撤去で1,913,210円、原状開封費用で4,546,840円です。補償内に収まらない可能性もあることも、理解しておきましょう。
家賃補償の期間と補償内容を確認する
家主型の孤独死保険を選択する場合は、家賃の補償期間も重要なポイントです。選ぶ保険によって「事故発生から最長6ヶ月」、「事故発生から最長12ヶ月」など補償期間が異なるので、きちんと確認してください。
通常、孤独死が発生してしまった部屋は家賃を下げるのが一般的。その分の損失も補填できる保険を選ぶことも大切です。
保険なし・保険ありの場合の遺品整理相場

遺品整理の費用相場は、間取り・遺品の量・仕分けにかかる時間・清掃のレベルなどによって決まります。
間取りが広い、遺品の量が多く仕分けに時間や人員がかかる、特殊清掃が必要などの場合は、高額になる傾向にあります。
保険なしの遺品整理の相場
保険なしの遺品整理費用相場を間取り別に見てみましょう。
| 間取り | 遺品整理費用 | 遺品整理+特殊清掃 |
|---|---|---|
| 1R・1K | 3万円~8万円 | 9万円~17.5万円 |
| 1DK | 5万円~12万円 | 11万円~21.5万円 |
| 1LDK | 7万円~20万円 | 13万円~29.5万円 |
| 2DK | 9万円~25万円 | 15万円~34.5万円 |
| 2LDK | 12万円~30万円 | 18万円~39.5万円 |
| 3DK | 15万円~30万円 | 21万円~49.5万円 |
| 3LDK | 17万円~50万円 | 23万円~59.5万円 |
| 4LDK以上 | 22万円~60万円 | 28万円~69.5万円 |
特殊清掃が必要になった場合、遺品整理費用にプラスして特殊清掃費用もかかります。状態によっては相場を大きく超える可能性もあります。
保険ありの遺品整理の相場
遺品整理費用の相場は、保険ありでも同じです。ですが、保険が適用されることで実際の費用負担は大きく変わるでしょう。
第9回孤独死現状レポートによると、残置物処理費用の平均損害額295,172円に対し、平均支払保険金は224,365円。実質負担額は平均70,807円になります。
また原状回復費用は平均損害額474,170円に対し、平均支払保険金は315,349円。実質負担額は平均158,821円です。
保険ありの場合の遺品整理費用は、保険なしに比べ負担が大きく減ることは確かでしょう。
遺品整理の費用相場について詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
遺品整理に関するよくある質問

ここからは、遺品整理に関するよくある質問にお答えします。遺品整理費用について迷ったときは、参考にしてください。
遺品整理のために事前に保険加入すべきか
基本的に、遺品整理のために新たに保険に加入する必要はありません。保険は、火災や死亡などに備えるためのものです。
遺品整理だけのために適用されるケースは多くありません。しかし孤独死や火災などにより多額の遺品整理費用が必要になった場合は、保険が適用されます。
ただし、一人暮らしなどで遺族に負担をかけたくないと考える場合は、費用が補填できる程度の保険に加入することを検討するとよいでしょう。
既存の保険が適用されるか調べる方法
現状加入している保険について、遺品整理費用に保険が適用されるかどうか調べるには、以下の方法があります。
- 保険証券で確認する
- 契約内容のお知らせで確認する
- 会員専用のwebサイトで確認する
- 保険会社に問い合わせて確認する
保険証券や保険会社から送られてくる契約内容のお知らせには、契約内容が詳細に記載されています。
また一部の保険会社では、会員登録をするとwebサイトで契約内容を確認することも可能。難しい場合は、直接保険会社に問い合わせてもよいでしょう。
関連記事:「遺品整理のやり方!自分でやる手順と準備するものや注意点を解説!」
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遺品整理において不安なことの一つに、費用の問題があります。特殊清掃が必要なケースなどでは、想像以上に高額になることもあるでしょう。
特殊清掃が必要なほど家屋が汚損・破損した場合は、火災保険が適用される場合があります。また孤独死保険では特殊清掃、原状回復費用に保険が適用されるだけでなく、家主型の場合は家賃補償も可能です。
遺品整理費用に生命保険が適用されることはありませんが、保険金を費用に充てることができるでしょう。
このように、さまざまなケースで保険適用されるので、費用負担を大きく軽減できる可能性があります。
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遺品整理士の資格を持ち、年間37967件の相談実績をもつ「しあわせの遺品整理」代表。
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遺品整理士認定番号:IS38071
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