家族が亡くなったらやること【期限付チェックリスト】手続きから葬儀・相続まで解説

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家族が亡くなったらやること【期限付チェックリスト】手続きから葬儀・相続まで解説

家族が亡くなったら、悲しみで何も手につかないものですが、現実には多くの手続きや準備に追われます。

悲しみに浸る間もなく時間だけが過ぎていき、気付いたら四十九日だったなんてことも。ただただ慌ただしく、疲れだけが残るかもしれません。

この記事では、家族が亡くなった当日から四十九日までの流れを時系列で解説、整理できるようになっています。

また亡くなった後の各種手続きについても、手続きの方法や期限を詳しく解説しています。

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目次

家族が亡くなった直後にまずすべきこと

一般的に、家族が亡くなったら通夜や葬式を行いますが、その前にしなくてはいけないことがあります。通夜や葬儀を行うための準備が主で、大きく分けて4つあります。

  • 死亡診断書の受け取り
  • 近親者への連絡
  • 葬儀社の選定
  • 遺体の搬送と安置場所の決定

亡くなった当日に行うため、気持ちが追い付かないかもしれません。しかし、通夜や葬儀をスムーズに行うためにも必要なことなので、きちんと確認しておきましょう。

医師からの死亡診断書の受け取り

家族が亡くなったら、医師から発行される死亡診断書(死体検案書)を受け取ってください。死亡診断書は人の死亡を法的・医学的に証明するための文書です。

死亡診断書は故人が生前に診療していた傷病に関連して死亡した場合に、死体検案書はそれ以外の場合に発行されます。

死亡診断書故人が生前に診療を受けており、診療を受けていた傷病によって死亡した場合に発行される
死体検案書・事故死
・診療を受けていない傷病による死亡
・死亡した状態で発見された(死因不明) 等の場合に発行される

死亡診断書と死体検案書は同じ用紙で、医師が記入します。遺族は発行されたものを受け取るだけです。

引用:厚生労働省

死亡診断書の発行手数料は発行される機関によって若干の違いがあり、死体検案書は死亡診断書よりも高額になります。

  • 公的医療機関(大学病院など)で発行…3,000円~5,000円
  • 私立病院で発行…5,000円~10,000円
  • 介護施設で医師が発行…5,000円~10,000円
  • 死体検案書の発行…30,000円~100,000円

死亡診断書(死体検案書)はのちの手続きにも必要になるため、5枚~10枚程度のコピーを取っておきましょう

近親者への連絡と訃報を伝える

家族が亡くなったら、近親者や親しい友人、近所の人に連絡しましょう。

  • 親族
  • 友人
  • 職場
  • 近所の人

事前に「連絡リスト」を作っておくと、連絡が漏れたり、慌てたりせずすみます。さらに生前に、あらかじめリストを作っておけば、故人の意思も反映できます。

当日に連絡する場合は亡くなったことを伝えるのみでも大丈夫です。もし通夜や葬儀の日程が決まっている場合は、あわせて伝えましょう。

葬儀社を選び依頼する

家族が亡くなったら、葬儀社を選び依頼します。この際、まずどの形式で葬儀を執り行うかを確認しましょう。

  • 仏式
  • 神式
  • キリスト式
  • 無宗教式

日本の葬儀は、一般的に仏式で行われることが多いですが、同じ仏式でも宗派によって作法や念仏が異なるため、宗派の確認もしておきましょう。通夜・告別式・火葬を行う点はどの宗派も共通しています

あまり馴染みはないかもしれませんが、神道に基づいて行われる神式、キリスト教に基づいて行われるキリスト教式、特定の宗教に基づかない無宗教式などがあります。

また、葬儀の種類もさまざまです。

葬儀の種類特徴
一般葬遺族、親族、友人、会社関係など分け隔てなく会葬していただく 僧侶による読経など宗教儀礼に基づき行われる
家族葬遺族、親族、親しい友人を中心に行う少人数の葬儀 宗教儀礼などは一般葬と変わらない
直葬(火葬式)通夜。告別式を行わず、納棺後そのまま火葬する 参列者がほとんどいないため、ゆっくりお別れでき、経済的な負担も少ない
一日葬通夜を行わず、告別式と火葬を1日で行う 経済的負担が少ない
無宗教葬葬儀の種類、形式にとらわれず自由に行う 一から葬儀を作り上げる

故人や遺族の希望などにより選べますが、それぞれにメリット・デメリットがあります。個人や遺族の希望、経済状態などによって決めるとよいでしょう。

遺体の搬送と安置場所を決める

病院で亡くなった場合、遺体を安置できる時間は一般的に数時間程度です。その後は、自宅や葬儀社など、安置場所に搬送します。

自宅に安置するのか、葬儀社の安置場を利用するかなど状況に応じて決めましょう。

搬送する際に、入院費の清算を含めた退院手続きがあるので、費用の準備もしておきます。だれが払うのかなどは事前に話し合っておくとトラブルを防げます。

家族が亡くなった当日から7日以内の緊急手続き

親が亡くなったら、翌日から7日以内にする手続きは次の通りです。

  • 死亡届の提出
  • 火葬許可証の申請手続き
  • 通夜・葬儀の日程調整と準備
  • 初七日法要をどうするか

とくに死亡届の提出、火葬許可証の申請は葬儀を行うために重要な手続きです。葬儀社によっては先に取得した死亡診断書を提出すれば代行してくれることあります。代行できるかどうか、事前に確認しておきましょう。

死亡届の提出【期限は7日以内】

死亡診断書は、親が亡くなった日から7日以内に、決められた役所に提出します。とはいえ、火葬許可証の申請は死亡届の提出と同時に行うため、死亡の翌日には提出するのが一般的です。

死亡届の提出先は、以下のいずれかの役所になります。

  • 故人の本籍地
  • 届出人の住所地
  • 死亡した場所

注意しなくてはいけないのは、故人の住所地ではない点です。故人の本籍地か届出人の住所地、あるいは死亡した場所であることを確認してください。

死亡届は、病院から取得した「死亡診断書」と同じ1枚の紙になっています。左が死亡届、右側が死亡診断書(死体検案書)です。

右側の死亡診断書(死体検案書)は医師が記入しますが、左側は遺族など届出人が記入します。

引用:法務省

死亡診断書の書き方についてわからないときは、窓口で記入方法を教えてもらえるので心配いりません。

火葬許可証の申請手続き

葬儀が終わったら、火葬をするのが一般的です。火葬は、死亡後24時間以上経過していることと、火葬許可証がないとできません。

火葬許可証の申請は、死亡届と同様、提出期限は親が亡くなった日から7日以内で、役所に申請します。

火葬許可証がないと火葬できないため、死亡届の提出時に合わせて申請するのが一般的です。

火葬許可証には

  • 故人の本籍地
  • 現住所
  • 火葬場

などを記入します。必要な情報はあらかじめ調べておくとよいでしょう。

引用:厚生労働省

画像は標準的な火葬許可申請書であり、用紙や記入方法は役所によって異なります。役所に応じて対応してください。

死亡届の提出および火葬許可証の申請は、葬儀社が代行してくれることも多いため、葬儀社に相談してみましょう。

通夜・葬儀の日程調整と準備

死亡届を提出し火葬許可証を取得したら、つづいて通夜や葬儀について調整を行います。調整を行う際は、まず「喪主」を決めましょう。

喪主は遺族の代表であり、葬儀全般を取り仕切り、進行する責任者を指します。葬儀についての決定も喪主が行い、費用の請求先も喪主になることが一般的です。

喪主は通常、故人の配偶者や子ども、両親など血縁に近い順で選ばれますが、明確な決まりはありません。

負担を軽減するために複数の親族と分担したり、友人や世話人が友人代表として務めたりすることも。故人との関係やおうちの事情などに応じて柔軟に決められます。

通夜・葬儀の日程調整

まず、仏式や神式、キリスト式などの形式にくわえ、家族葬、一般葬、一日葬、直葬など規模を決めましょう。

形式や規模が決まれば、それに合った式場を選定します。もし一般的な式場ではなく、寺院で行いたいなどの希望がある場合は、寺院に連絡しましょう。

通常は葬儀場や火葬場の空き状況を鑑み、亡くなった翌日から2日~3日程度で日程を調整しますが、葬儀の日が友引にかかるときはずらすこともあります。

通夜・葬儀の準備

葬儀社を介して通夜・葬儀を実施する場合は、決められた形式や規模に合わせ、祭壇等の準備や手配は葬儀社が担当してくれます。

また、通夜・葬儀の参列者の案内なども、葬儀社が請け負ってくれることが一般的です。ただし場合によっては、近所の方や親しい方に受付をお願いするなど、やり方が異なることもあります。地域の風習や親族の希望、状況に合わせて対応しましょう。

葬儀のときに家族が行うこと

  • 参列者の出迎え
  • 代表挨拶(喪主)
  • 参列者の見送り

地域によっては通夜のあとや告別式の後に会食があることも。参列者のおもてなしについても、葬儀社と相談しておく必要があります。

通夜や葬儀のことを決めるのは大変ですが、多くは葬儀社が主導してくれるため、あまり気負うことはありません。

初七日法要をどう執り行うか決める

初七日とは、故人の魂が三途の川に到着し、無事に川を渡り極楽浄土へ行けるように祈る儀式で、故人が亡くなってから7日目に行われる法要です。

しかし近年では、遠方からの参列者の負担を減らすなどの理由で、「繰り上げ初七日」が増えています。

繰り上げ初七日とは、葬儀・告別式の当日に初七日を前倒しで行うことで、葬儀の読経の際や火葬を終えてすぐに初七日の法要を済ませます。

初七日を本来の形式で行うか、繰り上げ初七日で行うか、法要後の会食をどうするかなど、親族の希望や状況に合わせて決めましょう。

葬儀後すぐに対応したい役所での手続き

葬儀が終わったら、つづいて進めなくてはいけない手続きがあります。

  • 年金受給停止の届出
  • 健康保険・介護保険の資格喪失手続き
  • 健康保険の資格喪失手続き
  • 世帯主変更の届出
  • 運転免許、パスポートの返納手続き

だいたい家族が亡くなってから10日~14日以内が期限です。それぞれ詳しく見ていきましょう。

年金受給停止の届出【10日または14日以内】

家族が亡くなったら、亡くなった方が年金を受け取っていたかどうか確認しましょう。年金を受け取っていた場合は、なるべく早いうちに年金事務所へ連絡し、年金の受給停止の届け出をします。

具体的な届け出の期限は受け取っていた年金によって異なります。

  • 厚生年金を受け取っていた場合…亡くなってから10日以内
  • 国民年金を受け取っていた場合…亡くなってから14日以内

上記の期限内に、次の書類等を準備して届け出てください。

  • 死亡の事実を証明する書類(戸籍謄本、死亡診断書のコピーなど)
  • 亡くなった方の年金証書
  • 届出人の本人確認書類

亡くなった方が基礎年金を受け取っていた場合は年金事務所または年金相談センターに提出します。亡くなった方が障害基礎年金や遺族年金のみを受けていた場合は、市区町村役場に提出してください。

もし届出が遅れ、亡くなった翌日以降の年金が支給された場合は、後日返金することになるため、注意が必要です。

また、マイナンバーが年金記録に紐づけられている場合、受給停止の届け出は原則不要です。

例外は、未支給年金がある場合。未支給年金とは、年金受給者が亡くなった時点で、まだ支払われていなかった年金のことです。

未支給年金は自動的に支払われません。そのため、遺族は年金事務所などで請求手続きを行う必要があります。

健康保険・介護保険の資格喪失手続き【14日以内】

家族が亡くなったら、故人が被保険者となっていた健康保険や介護保険の資格喪失手続きが必要です。

健康保険の資格喪失手続き

健康保険の資格喪失手続きの期限や提出場所などは、加入していた保険によって異なります。

加入していた保険期限届出先
国民健康保険死亡後14日以内市区町村役場
後期高齢者医療制度死亡後14日以内市区町村役場
健康保険死亡後5日以内日本年金機構(年金事務所など)

加入していた保険が国民健康保険または後期高齢者医療制度だった場合の資格喪失届の提出期限は、亡くなってから14日以内です。

健康保険では、多くの場合、死亡後5日以内に事業主が被保険者喪失届を提出します。

引用:全国健康保険協会

マイナンバーの記入項目がありますが、保険の記号・番号を記入した場合はマイナンバーの記入は不要です。記入した場合は、本人確認書類等を添付してください。

また、国民健康保険では被保険者が亡くなった場合に「埋葬料」が給付されるため、資格喪失届の提出に合わせて「埋葬料支給申請書」を提出しましょう。

介護保険の資格喪失手続き

介護保険は、65歳以上で要介護と認定された方や、40歳から65歳までで特定疾患により介護が必要とされた方に介護サービスを提供する制度で、40歳になると生涯にわたり支払いがあります。

亡くなった家族が65歳以上の方、または40歳以上65歳未満で要介護や要支援の認定を受けていた場合は、資格喪失手続きが必要です。

資格喪失の手続きは、家族が亡くなってから14日以内に行いましょう。

  • 介護保険資格喪失届出
  • 介護保険被保険者証

上記を亡くなった方の住民票がある市区町村役場に提出しましょう。市区町村によっては死亡届を提出した時点や介護保険被保険者証を返却するだけで手続きが完了する場合があります。住民票のある市区町村に確認してください。

世帯主変更届の提出【14日以内】

亡くなった家族が世帯主で、かつ18歳以上の家族が3人以上いる場合は、世帯主変更届を提出して新しい世帯主を届け出なくてはなりません。

  • 期限:亡くなってから14日以内
  • 持ち物:本人確認書類、印鑑
  • 届出場所:故人の居住地の役場

ただし、夫婦二人暮らしの世帯で世帯主が亡くなった場合は、自動的に配偶者が世帯主になるため手続きは必要ありません。

運転免許証・パスポートの返納手続き

亡くなった家族が運転免許証やパスポートを持っていた場合の返納についてみていきましょう。

運転免許証の返納

亡くなった家族が運転免許証を持っていた場合、死亡によって効力は失われます。そのため遺族に返納する法的義務はありません。

しかし、遺族が代理人として返納手続きを行うのが一般的です。返納手続きを取らないことで、免許証を悪用されてしまう可能性があり、思わぬトラブルに巻き込まれることも。

そのようなリスクを追わないためにも、できるだけ早く返納手続きを取るのが望ましいでしょう。

返納場所は警察署か運転免許センター(国家公安委員会)です。直接足を運び、「運転免許証返納届」に記入して窓口に提出します。地域によっては交番などで返納できることもあるので、問い合わせてみるとよいでしょう。

返納にあたり、次の書類等を用意してください。

  • 亡くなった方の運転免許証
  • 死亡診断書
  • 戸籍謄本の写し
  • 届出人の身分証明書
  • 認印

窓口によって異なる場合もあるため、事前に問い合わせておくと安心です。

また、亡くなった方が高齢などにより免許証を返納し、「運転経歴証明書」を取得していた場合も、免許証と同じように返納しましょう。

パスポートの返納

パスポートには国籍などの身分を証明したり名義人の渡航を認めたりする効力がありますが、名義人が亡くなった時点で効力は失われます。

パスポートの名義人が亡くなったら「遅滞なく返納しなければならない」と旅券法第19条に定められています。明確な期限はありませんが、速やかに返納する必要があります。

ただし、有効期限満了日を過ぎている場合は、返納届の提出は不要です。

パスポートの返納手続きは全国にある旅券事務所(パスポートセンターなど)です。また自治体によっては市区町村の窓口で対応していることもあるので確認してみましょう。

国外の場合は最寄りの日本大使館または総領事館などで返納手続きできます。

返納手続きに必要なものは次の通りです。

  • 故人名義のパスポート
  • 死亡した事実が確認できる書類
  • 返納届(パスポートセンターなどの窓口にある)
  • 届出人の身分証明書

死亡した事実が確認できる書類は、死亡診断書の写し以外に、埋葬許可証の写し、戸籍抄本、戸籍謄本、除籍抄本、除籍謄本、住民票の除票などがあります。

また届出のために窓口に行く方の身分証明書として、運転免許証やマイナンバーカード、パスポート、保険証を持参しましょう。

返納について、手数料などの費用はかかりません。

葬儀費用や給付金の請求手続き

家族が亡くなったら、高額な葬儀費用がかかります。もし亡くなった方が家計の多くを担っていた場合、今後の生活費用の心配もあるでしょう。

しかし国民健康保険などに加入していた場合、給付金が支給されます。それぞれの給付金についてみていきましょう。

葬祭費・埋葬料の請求方法【2年以内】

健康保険に加入していた家族が亡くなったら、葬祭費や埋葬料などが給付されます。加入していた保険協会などにより、次のいずれか一か所から支給を受けられます。

いずれの場合も葬儀を行った日から2年以内に請求する必要があり、請求がなければ支給されません。期限切れや請求忘れに注意しましょう。

加入していた保険対象者問い合わせ先
国民健康保険自営業者、自営業者の家族、退職者(75歳未満)、無職など住民票のあった役所
後期高齢者医療保険75歳以上の人住民票のあった役所
勤務先の社会保険組合会社員またはその扶養に入っていた人各社会保険組合等
共済組合、船員保険など教員、医療従事者、公務員、船員、またはその扶養に入っていた人各共済支部等

国民健康保険に加入していた場合は、自治体の窓口で手続きをすることで「葬祭費」が受け取れます。金額は自治体によって異なり、10,000円~70,000円が一般的です。

後期高齢者医療保険は、同じく自治体に請求することで、喪主に50,000円が支給されます。

会社員が加入していることが多い健康保険の場合、埋葬に必要な費用の支援として、埋葬料が支給されます。霊柩車や火葬、僧侶へのお礼などにかかった費用が対象。支給額の上限は50,000円です。

共済組合や船員保険も同様に、葬祭料や家族葬祭料として50,000円が支給されますが、国家公務員共済などでは別途葬祭費として50,000円~270,000円が支給されることがあります。

申請に必要な書類は次の通りです。

  • 申請用紙
  • 亡くなった方の除籍謄本または死亡診断書のコピー
  • 葬儀の領収書、枚症許可証等
  • 請求者の身分証明書

請求先により異なる場合があるため、必要書類等については事前に確認してください。請求先によっては認印や通帳のコピーが必要な場合もあります。

高額療養費の還付申請

高額医療費制度とは、1ヶ月の医療費の自己負担額が、限度額を超えていた場合、家計負担をやわらげるために限度額を超えた金額が払い戻しされる制度で、生前から利用できます。

公的医療保険が適用される医療費が対象で

  • 差額ベッド代
  • 食事療養費
  • 文書料

のように、保険適用外の費用については含まれません。

家族が亡くなったあと、支払っていた医療費が自己負担限度額を超えていた場合は、遺族でも請求できます。

請求先は故人の居住地の市区町村役場です。限度額は年齢や所得によって異なるため、自治体に確認してください。

請求に必要な書類

  • 高額療養費支給申請書
  • 医療費の明細書
  • 故人との関係がわかる戸籍謄本など

診療を受けた月の翌月初日から2年以内に申請する必要があります。期限を過ぎると請求できません。

払い戻しされた医療費は相続財産に含まれ、遺産分割協議の対象になります。のちのトラブルを避けるためにも、相続財産として取り扱いましょう。

未支給年金の請求手続き

未支給年金とは、年金を受給していた方が亡くなった時点で、まだ支払われていなかった年金のことです。

公的年金制度は後払いであり、偶数月に前月、前々月分を支給するため、受給者が亡くなった場合は必ず未支給年金が発生します。

未支給年金は自動的に支払われるものではなく、請求しなくては受け取れません。請求できるのは、故人である年金受給者と生計を同じくしていた三親等以内の親族です。

未支給年金の申請期限は、亡くなってから5年以内ですが、忘れてしまわないように年金の受給停止の手続きと同時に行うとよいでしょう。

遺族年金の受給資格を確認して申請する

国民年金や厚生年金に加入している方が亡くなり、亡くなった方が家計を支えていた場合、遺族が生活に困らないように支給されるのが遺族年金です。

遺族年金には「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」があります。

遺族基礎年金

国民年金に加入していた方が亡くなり、次の要件を満たしている場合に受け取れる年金です。

  • 故人よって生計を維持していた18歳以下の子がいる配偶者
  • 故人によって生計を維持していた18歳以下の子(親がいない場合)

亡くなった日の翌月から、子が18歳になる年度の3月末まで受け取れます。もし条件を満たしていない場合は「死亡一時金」もしくは「寡婦年金」のどちらかを受け取れる場合があります。

申請先は故人の居住地の市区町村役場か年金事務所、または街角の年金相談センターです。

申請期限は亡くなった日の翌日から5年で、これが過去にさかのぼって請求できる期限となります。

遺族厚生年金

厚生年金に加入していた方が亡くなり、次の要件を満たしている場合に受け取れる年金です。

  • 故人によって生計を維持していた遺族

亡くなった日との翌月から、支給対象者の条件に応じた期限まで受け取れます。また、厚生年金の加入者は国民年金にも加入してることになっています。

そのため遺族基礎年金の要件を満たしている場合は遺族基礎年金も受け取れるかもしれません。

申請先は年金事務所または街角の年金センターで、申請期限は亡くなった日の翌日から5年です。遺族基礎年金同様、過去にさかのぼって請求できる期限となります。

公共料金・各種契約の解約と名義変更

亡くなった家族が世帯主だった場合、公共料金の解約や名義変更が必要です。また故人が名義人となった各種契約の解約も必要。

ここからは、公共料金や各種契約の解約や名義変更について解説します。

電気・ガス・水道の手続き

一般的に公共料金と言えば、電気、ガス、水道などのライフラインが挙げられます。名義人だった方が亡くなった場合、解約や名義変更などの手続きが必要です。

基本的には毎月の支払明細に問い合わせ先が記載されていますが、近年はオンライン化などもあり手元にないこともあるでしょう。

その場合は住所地に近い電力会社やガス会社に問い合わせてみてください。ただし、電気やガスの自由化により、その地域の従来の電力会社やガス会社とは別の会社と契約していることがあります。

わからない場合は、引き落とし口座などを確認してみましょう。

携帯電話・インターネットの解約

亡くなった家族が契約していた携帯電話やインターネットは、自動的に解約されることはありません。

法定相続人などの遺族が、携帯電話のショップなどで解約手続きを行う必要があります。まずは契約先を確認しましょう。

携帯電話の解約(ドコモの場合)

  • 死亡の事実が確認できる書類等
  • 携帯電話(SIMカードなど)
  • 来店する方の本人確認書類

これらを持って、ドコモショップに足を運びましょう。解約にかかる事務手数料、手数料は無料ですが、解約日までに利用した費用は、翌月に請求されます。

携帯電話会社によって手続きが異なることがあるため、事前に確認しておくと安心です。

インターネットの解約は、モデムやルーターなどを返却するなどの手続きが必要なことも。契約会社に連絡し、確認しましょう。

ただし、サブスクリプションに加入している場合は、携帯電話やインターネットの解約は後回しにし、先にサブスクリプションの解約を行ってください。

クレジットカードの解約と未払い金の確認

故人が持っていたクレジットカードは、家族であっても相続できません。そのため、必ず解約手続きをする必要があります。

まずは契約しているカード会社を把握し、名義人の死亡を伝えて解約方法を確認してください。解約方法はクレジットカード会社によって異なります。

注意しなくてはいけないのは、未払い金の有無です。クレジットカードそのものは相続できませんが、未払い金があった場合は負の財産として相続の対象となります。

引き落とし口座を凍結しても債務は消えず、未払い分の請求書が届きます。相続人はきちんと支払う義務があります。

ただし、相続放棄をする場合は支払わずにクレジットカード会社に相続放棄の旨を伝えましょう。

サブスクリプションサービスの停止

ネトフリやアマプラなど、サブスクリプションサービスを利用している場合は、これらの解約も必要です。

ほぼすべてのサブスクリプションでは、SMSコードやメール認証が必要なため、スマホやインターネットが使えない状態では本人確認ができず簡単に解約できません。その間も課金は進むため、余分な費用がかかってしまいます。

サブスクリプションの費用の一部を紹介します。(2026年1月現在)

  • Amazon Prime…月600円×12ヶ月=7,200円(年額5,900円)
  • Netflix(スタンダード)…月1,590円×12ヶ月=19,080円
  • U-NEXT…月2,189円×12ヶ月=26,268円
  • iCloud+(200GB)…月450円 ×12ヶ月 = 5,400円
  • Apple Music…月1,080円×12ヶ月=12,960年(年額10,800円)

もし複数のサブスクリプションに加入していた場合、決して安くない金額がかかってしまうでしょう。早めに解約しておきたいですね。

ただし、サブスクリプションサービスのなかには、かけがえのない思い出が保存されていることも。

知らずに捨ててしまうことがないよう、デジタル遺品整理を行うのがおすすめです。

四十九日までに準備すること

人は亡くなると、7日ごとに生前の行いに対する審判を受けます。そして49日目の最終審判で、極楽浄土に行けるかどうかが決まります。

遺族は故人が審判を受ける四十九日までは「忌中」として喪に服し、故人を偲ぶ気持ちを持って過ごしますが、四十九日をもって忌明けとします。

四十九日法要の日程調整と手配

四十九日の法要は、故人がよりよい来世に生まれ変われるように冥福を祈るととともに、遺族にとっても区切りとなる大切な法要です。

四十九日法要の具体的な手順は以下の通りです。

  1. 僧侶の手配
  2. 日時・場所の決定
  3. 参列者への連絡
  4. 会食、位牌など準備
  5. お布施の準備

通常四十九日法要は、故人の命日を1日目と数え48日目に行いますが、親族等の都合に合わせ、休日にずらすことが多いようです。

そのため休日はとくに込み合います。僧侶の手配はできるだけ葬儀後すぐに行いましょう。場所についても同様で、お寺で行うのか、斎場やホテルで行うか、自宅で行うかなどを早めに決めましょう

日時と場所が決まったら、親族をはじめ、友人や会社関係者などの参列者へ連絡をしますが、近年は近しい親族のみで行うことも多くなっています。

四十九日法要では、法要後に会食を行うのが一般的です。仕出し弁当やお膳などの手配をしましょう。

また四十九日法要では、葬儀の白木位牌から本位牌に切り替えるため、本位牌の手配も忘れずに行います。

僧侶へ渡すお布施は、30,000円~100,000円が一般的。ただし、納骨も合わせて行うなら50,000円~100,000円ほどが目安です。

四十九日法要の準備を一人で行うのは大変です。近しい親族と協力しながら行いましょう。

香典返しの準備と発送時期を調整する

四十九日法要の参列者は香典を持参します。そのため施主は香典に対するお返し、香典返しを準備しておきましょう。

香典返しの目安は、いただいた金額の半分程度。香典返しは半返しというのが一般的です。香典の目安は、故人との関係にもよりますが、5,000円~10,000円程度なので、2,000円~3,000円の品を用意します。

  • 食品系…お菓子、海苔、コーヒー、お茶など
  • 日用品…洗剤、石鹸、タオル、ハンカチなど

香典返しの品としては、消えものや消耗品が一般的で、生鮮食品やお酒、縁起物は避けます。最近では相手に好きなものを選んでもらえるカタログギフトが増えています。

参列できなかった方や遠方の方へは、法要後2週間~1ヶ月以内に郵送するようにしましょう。

本位牌と仏壇の用意

四十九日までに、本位牌の準備をしましょう。また、仏壇がない場合は仏壇を準備する人もいます。

本位牌の準備

位牌とは、魂が宿る場所であり、戒名や俗名、没年月日、享年などが書かれた木の板です。

四十九日の法要では、仮の位牌だった白木位牌から本位牌に変わります、そのため、法要までに本位牌を用意しましょう。

  • 本位牌とは…故人の象徴であり、魂が宿る場所

本位牌のデザインは、本人のイメージに合ったデザインにするのもよいですし、ご先祖様の位牌に合わせてデザインしても大丈夫。

近年では、クリスタル製などの位牌もあり、インテリアに合わせやすいようになっています。

準備した本位牌には、法要の際のお経上げで魂入れを行います。また、魂を抜かれた白木位牌は、お寺が引き取ってお焚き上げをしてくれますよ。

宗派によっては位牌ではなく過去帳や法名軸を供養に使用することもあるため、事前に確認しておきましょう。

仏壇の準備

最近は仏壇のないご家庭も増えています。慌てて仏壇を用意しても、間に合わないこともあるでしょう。

四十九日の法要を行うなら、仏壇が必須だと思われるかもしれませんが、仏壇がなくても法事はできます。

法要は自宅で行わなくてはならないという決まりはありません。仏壇がない場合は、斎場やお寺で行うとよいでしょう。

また、ホテルや料亭では、法事・法要プランなどがあることもあり、法要の後そのまま会食を行うこともできます。

納骨の時期と手続き

故人の遺骨をお墓に納めることを、納骨と言います。納骨の時期は決まっていませんが、四十九日の法要と共に行われることが多いです。

なぜなら「四十九日に故人が極楽浄土に行けるか決まる」と考えらえているからです。故人の魂が極楽浄土に行く日に合わせて、納骨をします。

また四十九日は最後の忌日法要であり、遺族や親族、友人が集まる日でもあります。四十九日に合わせて納骨を行うことで、遺族や参列者の負担を減らすことにもつながります。

家族が亡くなったら必ず行う遺品整理と形見分けの進め方

家族が亡くなったら、欠かせないことのひとつが遺品整理と形見分けです。故人が大切に使っていたもの、思い出のあるものを仕分け、形見分けとして親しい方に渡します。

つづいては遺品整理と形見分けの進め方について解説します。

遺品整理を自分でやるか業者に依頼するか決める

まず、遺品整理を「自分でやる」か「業者に依頼する」か決めましょう。遺品の量がそれほど多くなく、思い出を振り返りながらやりたい場合は、自分でやるとよいでしょう。

ですが、遺品の量や家の状況などによっては、遺品業者に依頼する方がよい場合もあります。

  • 業者に依頼する方がよい場合
  • 遺品の量が多い
  • 不用品が多くある
  • 遠方のためなかなか足を運べない
  • 忙しくて手が付けられない

上記のような場合は、自分でやるよりも業者に依頼する方がよいでしょう。遺品整理業者は、故人を偲び、遺族の心に寄り添い、目的に合った仕分け、整理をしてくれます。

その際は遺品整理士のいる業者を選びましょう。遺品整理士は遺品整理を専門的に学び、法的知識を持っているだけでなく、心を込めて遺品を大切に扱ってくれます。

遺族と

遺品整理やそののちの形見分けについては、遺族とよく話し合う必要があります。遺品には相続されるものも含まれるので、きちんと話し合いできていないとトラブルになりかねません。

遺品として残すもの、形見分けするもの、処分するものなど、遺族や相続人の間でよく話し合いましょう。

とくに次に説明する形見分けについては、遺産分割協議などが終わり、遺産の分割が完了してから行うとトラブルを防げます。

形見分け

形見分けとは、故人が大切にしていた品を、親族や友人などに分け、故人を偲び思い出を共有するものです。

一般的に

  • 衣類
  • 文具
  • 書籍
  • 仏具
  • 趣味のもの
  • 写真

といったものが形見分けされます。財産分与の対象になるような高価な品は形見分けに適さず、金融資産は形見分けできません。

形見分けの際には、できるだけきれいにして贈ります。衣類であればクリーニングし、書籍などはほこりを払っておきましょう。

半紙などで包んで「遺品」や「偲び草」と表書きをします。なかには受け取りを拒否する方がいる可能性もあります。事前に受け取りの意思を確認しておくと安心です。

遺品整理業者の選び方と費用相場

遺品整理を遺品整理業者に依頼する際、どうやって業者を選べばよいか迷いますよね。また費用相場もわからないと、請求金額が適正なのかどうか判断できません。

まずは費用相場を見てみましょう。

間取りスタッフの人数作業時間費用の目安
1K1〜2人1〜3時間30,000円~
1DK2人2〜4時間50,000円〜
1LDK2〜3人3〜6時間70,000円〜
2LDK3〜4人1日120,000円〜
3LDK4人〜1〜2日150,000円〜

遺品整理の費用は、間取り、スタッフの数、作業時間(不用品の量)によって決まります。部屋の状況によっても変わるため、あくまでも目安ととらえ、必ず現地で確認してもらい、見積もりを出してもらいましょう。

遺品整理業者のなかには悪質な業者がいることがあります。そのような業者に依頼してしまうと、遺品を適切に扱ってくれなかったり、高額な費用を請求されたりしかねません。

信頼できる遺品整理業者を選ぶには次の5つのポイントに注意しましょう。

  • 必要な資格や許可を持っている
  • 相談や見積もりが無料で、キャンセル料がかからない
  • 料金体系がわかりやすく明瞭な見積もり
  • クチコミや実績が豊富
  • オプションが豊富

必要な資格や許可を持っている

不要になった遺品を回収するなら一般廃棄物収集運搬業、買取を行うなら古物商など、請け負う業務によって必要な資格や許可は違いますが、持っていない業者に依頼してしまうと不法投棄などのトラブルに発展しかねず、依頼した側も法的責任を問われることがあります。

また、遺品整理業者であれば遺品整理士の資格を持ったスタッフがいると安心ですよ。

相談や見積もりが無料で、キャンセル料がかからない

多くの優良業者は、相談や見積もりが無料です。また見積もり後のキャンセルも無料のことがほとんど。

見積もりやキャンセル料が無料であれば、複数の業者に見積もりを依頼して比較検討しやすく、適切で自分に合った業者を見つけやすいでしょう。

悪質な業者は見積もりやキャンセル料について言及せず、あとから高額請求してくる可能性があるため注意が必要です。

料金体系がわかりやすく明瞭な見積もり

基本料金からオプションまで、わかりやすい料金体系はもちろんですが、わかりやすい見積もりも重要なポイント。

悪質な業者は「遺品整理一式」など詳細を書かずに金額のみを提示することも。

優良業者は作業ごとに料金を提示し、なににいくらかかっているかがわかりやすいだけでなく、追加料金の有無なども明記されています。

クチコミや実績が豊富

実績やクチコミが豊富な業者は、それだけ多くの経験を積んでいるため信頼できるでしょう。万が一のトラブルにも迅速に対応してくれるのではないでしょうか。

クチコミの多さはもちろんですが、内容にも注目してください。クチコミは利用した方の正直な感想だけでなく、実際に起こったトラブルなども書かれています。

スタッフの対応はどうだったか、利用した方はどう思ったかなどを把握できます。

オプションが豊富

オプションが豊富な業者なら、遺品整理だけでなく多くの作業をワンストップで依頼することができます。

  • 不用品の回収
  • 遺品の買取
  • ハウスクリーニング
  • 除菌・消臭
  • お焚き上げ
  • 不動産の買取
  • 建物解体・リフォーム

どのようなオプションに対応可能かは、業者によって異なります。依頼したい作業内容に対応している業者を選ぶとよいでしょう。

デジタル遺品の確認と対処方法

近年は多くの方がスマホやパソコンを持っています。デジタル遺品とは、これらスマホやパソコン内あるいはWEB上に保存された故人のデータを指します。

簡単にいうと、デジタル環境を通してしか確認できない遺品、ということです。

スマホに保存された画像や動画はもちろん、インターネット上のデータやアカウントもデジタル遺産に含まれます。

デジタル遺品が保存されている機器には、以下があります。

  • スマホ
  • パソコン
  • デジタルカメラ、ビデオカメラ
  • SDカード、USBメモリ
  • ハードディスク

目に見えるものであり、紛失や破損をしなければ確認することは難しくないでしょう。ただし、場合によってはパスワードが必要になることもあります。

つづいて、WEB上にあるデジタル遺産を見てみましょう。

  • ショッピングや有料サービスのアカウントID
  • SNSのアカウント
  • ネット証券口座
  • インターネットバンキング
  • メールアカウント
  • クラウドストレージ上のデータ
  • ブログ、ホームページ
  • 仮想通貨
  • スマホ決済サービス

ネット証券口座や仮想通貨、インターネットバンキングなど財産関連が含まれるものの取り扱いにはとくに注意が必要です。

また、ネット上のものにアクセスするには、ほとんどの場合パスワードが必要です。そのためデジタルデータの作業が滞ってしまうこともしばしば。

そのようなことにならないためにも、日頃から各種サービスの登録状況や、アカウントやパスワードのリストを作成しておくことが大切です。エンディングノートなどに記入しておくのもよいでしょう。

エンディングノートならリストと一緒に、遺品をどのように処理してほしいかなどの希望も残しておけるのでおすすめです。

相続手続きの流れと期限管

相続にはさまざまな手続きと期限があります。間違えると相続に支障が出ることもあるためしっかり確認しておきましょう。

遺言書の確認方法と検認手続き

遺言書には、「公正証書遺言」、「自筆証書遺言」、「秘密証書遺言」の3種類があります。

  • 公正証書遺言…公証役場にて作成する遺言
  • 自筆証書遺言…遺言者本人が作成する遺言
  • 秘密証書遺言…内容を公開せず、公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言

公正証書遺言と法務局に保管されている自筆証書遺言については、検認は必要ありませんが、法務局で保管されていない自筆証書遺言および秘密証書遺言については検認手続きが必要です。

検認手続きとは、遺言書が改ざんされていないことを証明したり、相続人全員に遺言書の存在と内容を知らせたりするなどの目的があります。

遺言書の保管または発見した相続人が申立人となり、遺言者の最後の住所地の裁判所に申し立てを行います。

申し立て後の検認手続きの流れ

  1. 相続人全員に検認期日が通知される
  2. 裁判官立ち会いのもと、遺言書を開封し確認する
  3. 遺言書の原本に検認済証明書を貼付、返却される

申し立てには遺言書1通につき収入印紙800円分と、連絡用の郵便切手の費用が必要です。必要な郵便料については裁判所ごとに異なります。

相続人の調査と戸籍謄本の取得

財産分与に重要な遺産分割協議には、相続人全員の合意が必要です。そのため相続人は誰なのかを明確にしなくてはなりません。相続人調査とは、戸籍謄本等で調べて法定相続人を確定することを指します。

被相続人(故人)の出生から死亡に至るまで全部の戸籍を取り寄せ、放置相続人を調べます。

戸籍謄本の取得方法は次の通りです。

  • 市町村役場
  • 郵送
  • コンビニ交付

2024年の法改正により、一部例外を除き、本籍地が遠方であっても最寄りの役所で取得できるようになりました。

市区町村役場にある交付申請書に必要事項を記入し、取得しましょう。直接役所に行く場合は、印鑑(認印)、請求者の本人確認書類、手数料を持参してください。

郵送やコンビニでも戸籍謄本を取得できるので、自分のライフスタイルに合わせた方法で取得するとよいでしょう。

相続財産の調査と把握【3ヶ月以内に完了推奨】

相続手続きには、相続財産の把握が不可欠。そのため、誰が相続人にあたるのか、故人の遺産はどのくらいあるのかを調べる財産調査を行います。

相続財産の調査と把握が重要な理由には、以下の3つがあります。

  • 遺産分割を行うため
  • 相続放棄をするかどうかを判断するため
  • 相続税の申告を行うため

とくに3ヶ月以内に完了を推奨する理由は、相続放棄の期限が「被相続人が亡くなったことを知ってから3ヶ月以内」であるからです。

それまでに財産を正しく把握し、相続するのか放棄するのかを正しく判断する必要があります。

遺産は目に見えるものばかりではなく、またプラスの遺産ばかりでもありません。漏れなく調査することは難しいですが、財産がどれだけあるかわからないと、遺産分割を進められません。

財産が多く把握できていない場合、不動産がある場合などは、費用はかかりますが思い切って専門家に依頼するとよいでしょう。

相続放棄と限定承認の判断【3ヶ月以内】

通常、相続はプラスの財産もマイナスの財産も相続します。そのため、被相続人にマイナスの財産があった場合、相続放棄を検討するでしょう。

しかし、実は相続の方法は「単純承認」、「限定承認」、「相続放棄」の3パターンあり、場合によっては損をせずに相続できるかもしれません。

相続方法特徴
単純承認プラスの財産もマイナスの財産も無条件で相続する
限定承認マイナスの財産があった場合、相続によって得たプラス財産の範囲内で弁済できる
相続放棄相続する権利をすべて放棄し、相続人で亡くなる

とくに何も手続きをしなければ、単純承認したとみなされます。相続放棄については相続人が単独でもできますが、限定承認については相続人全員の同意のもと、共同で申し立てをします。

限定承認あるいは相続放棄をする場合は、被相続人の死亡を知った日から3ヶ月以内に申し立てをする必要があります。

遺産分割協議の進め方と協議書の作成

遺産分割協議は相続人全員で遺産の分け方を話し合う手続きのことです。遺産分割協議を行う期限はありません。

しかし、相続放棄や限定承認をするなら相続の開始を知ってから3ヶ月以内、相続税の申告は10カ月以内の期限があるため、早めに行うのがよいでしょう。

遺産分割協議の進め方は以下の通りです。

  1. 遺言書の有無を確認
  2. 相続人の調査・把握
  3. 相続財産を調査・把握
  4. 遺産分割の話し合い
  5. 遺産分割協議書を作成

4において遺産分割の話し合いを行い、合意が成立したらその内容を遺産分割協議書にまとめます。

誰がどの財産を相続するのか、その費用、後日判明した遺産はどうするかなどを文言として残しておきます。

最後に、相続人全員が実印で署名押印します。一人でも欠けると無効になるため注意が必要です。

遺産分割協議書は相続人全員が一通ずつ所持するため、人数分の部数を用意しましょう。

準確定申告の手続き【4ヶ月以内】

準確定申告とは、被相続人(故人)がその年の1月1日から死亡日までの所得について、相続人が変わって行う所得税の確定申告です。

準確定申告が必要なケースは以下の通りです。

  • 故人が個人事業主や不動産所得があった
  • 故人の給与所得や年金収入が一定額を超えていた
  • 2か所以上から給与を受け取っていた
  • 医療費控除やその他控除の還付金がある

通常の確定申告とは異なり、相続開始があったことを知った(死亡日)の翌日から4ヶ月以内に行う必要があります。

  • 対象期間:亡くなった年の1月1日~死亡日まで
  • 申告義務者:原則として相続人全員
  • 申告期限:相続を知った翌日から4ヶ月以内

原則として相続人全員で新奥を行いますが、相続人の代表がまとめて手続きを行う場合は委任状を用意してください。

期限内に申告・納税を行わないと、無申告課税や延滞税などが科されることがあるため、必ず期限内に行いましょう。

相続税の申告と納付【10ヶ月以内】

相続税の申告および納付の期限は、相続の開始を知った日の翌日から10ヶ月以内と定められています。期限に送れると所得税同様、ペナルティが課されるため注意が必要です。

納付方法には次のようなものがあります。

  • 金融機関またはゆうちょ銀行の窓口
  • 税務署の窓口
  • e-tax
  • クレジットカード納付
  • コンビニ納付
  • スマホ決済

原則として現金一括納付ですが、困難な場合は一定の条件を満たせば延納や物納が可能です。いずれの場合も期限内に手続きをとる必要があります。

銀行口座の凍結解除と名義変更

銀行が名義人の死亡を知った時点で口座は凍結されます。そのため、その後は一切の入出金ができなくなります。

亡くなった方の預貯金は、相続財産であり相続人に引き継がれます。しかしそのためには口座を解約して払い戻しを受けなくてはなりません。

口座凍結の解除には、所定の手続きが必要です。手続きに必要な書類は、相続方法や銀行によって違います。

遺言書、資産分割協議書がない、共同相続の場合

  • 戸籍謄本
  • 印鑑証明書
  • 通帳

上記の場合、口座名義人の出征から死亡までの連続した戸籍謄本、法定相続人を確認できるすべての戸籍謄本にくわえ、法定相続人全員の印鑑証明書、通帳、キャッシュカードなどが必要です。

遺産分割協議書の場合

  • 遺産分割協議書(原本)
  • 戸籍謄本
  • 印鑑証明書
  • 通帳

遺産分割協議書の場合は。戸籍謄本、印鑑証明書、通帳にくわえ遺産分割協議書が必要です。

遺言書がある場合

  • 遺言書(原本)
  • 家庭裁判所の検認済証明書
  • 戸籍謄本
  • 印鑑証明書
  • 通帳

遺言書がある場合は遺言書の原本と、家庭裁判所の検認済証明書が必要ですが、公正証書遺言または自費地証書遺言補完制度を利用している場合、検認済み証明書は不要です。

戸籍謄本、印鑑証明書、通帳も忘れないようにしましょう。

金融機関にもよりますが、口座の凍結解除には2週間から3週間程度の時間がかかるため、早めに対応しましょう。

手続きでは、口座の名義変更をしてそのまま利用するか、解約して払い戻すかを選べますが、多くの場合は解約払い戻しをしています。

金融機関によっては解約払い戻しのみ対応している場合もあるため、事前に確認しておきましょう。

不動産・自動車・証券などの名義変更手続き

不動産や自動車、証券などの相続には名義変更手続きが必要。2024年に義務化された比較的新しい手続きもあるため、しっかり読んでおくとよいでしょう。

相続登記の義務化と期限【3年以内】

相続登記とは不動産の所有者が亡くなった際に、その不動産の所有者を相続人の名義に変更する手続きです。

この手続きは2024年4月1日から義務化されており、3年以内に手続きをしないと過料の対象となります。

相続登記は法務局への申請が必要で、怠ると不動産を売却できなかったり、権利関係が複雑化したりするため必ず申告しましょう。

不動産の名義変更に必要な書類

不動産名義変更を法務局へ申請する際に必要な書類は、相続、贈与、売買など手続きの内容によって異なります。

名義変更理由必要な書類
相続(相続登記)・被相続人の戸籍謄本
・相続人全員の戸籍謄本、印鑑証明、住民票、遺産分割協議書、相続奸計説明図、遺言書(あれば)
贈与(生前贈与)・贈与契約書(贈与証書)
・贈与税の申告書
離婚(財産分与)・離婚協議書
・旧所有者の戸籍謄本
売買(不動産取引)・売買契約書
・売主、買主の本人確認書類

手続きには、本人確認と実印が必要となることが多いため、必ず用意しておきましょう。複雑な相続手続きになる場合は、司法書士などの専門家に依頼するとスムーズに進みます。

自動車・軽自動車の名義変更方法

自動車や軽自動車は、その持ち主が死亡した時点で家族や相続人全員の共有財産となります。そのため自動車の状態に関わらず、所有者を決める相続手続きである名義変更が必要です。

道路運送車両法第13条において、所有者の変更があった場合、新しい所有者はその事由があった日から15日以内に移転登録(名義変更)の申請をしなければならないと定められています。

必要な書類は以下の通り。

  • 自動車検査証(車検証)
  • 戸籍謄本または戸籍の全部事項証明書
  • 車庫証明書

上記の書類は必ず必要です。

相続人全員で手続きを行う場合と、遺産分割協議によって行う場合では必要な書類が異なります。

相続人全員で手続きを行う・相続人全員の印鑑証明書
・相続人全員の実印
・新所有者以外全員の譲渡証明書
遺産分割協議によって所有者となる相続人が手続きを行う・遺産分割協議書
・新所有者の印鑑証明書
・新所有者の実印
・相続人全員の譲渡証明書

車の名義を相続人に変更しておかないと、相続人自身の財産とは認められず、車の一時抹消登録や自動車リサイクル法に基づく処分に支障が出ます。

また、万が一事故を起こした際に任意保険が使えないなどの状況に陥る可能性があります。たとえ家族の車であっても、名義変更は必ず行いましょう。

株式・証券口座の相続手続き

株式や証券口座の相続は、故人の株式・投資信託が相続財産となって、相続人名義の証券口座へ移管(名義変更)されるのが一般的です。

相続人が証券口座を持っていれば、そのまま移管できます。ただし、故人と相続人の証券会社が異なるときは、移管できない場合も。

移管ができないとき、または相続人が証券口座を持っていないときは、新たに開設する必要があります。

家族が亡くなった後の手続きでよくあるトラブルと注意点

ここからは、家族が亡くなったときの手続きでよくあるトラブルを注意点とともに紹介します。

遺品整理を始める適切な時期は?

遺品整理を始めるなら、四十九日の法要後が目安でしょう。忌明けの時期であり、一区切りつくのもこの時期です。

もしくは家族が亡くなってから1週間~1ヶ月後に始めるのもよいでしょう。各種手続きが落ち着き、時間に余裕ができるうえに、四十九日法要の前に整理ができ、形見分けがスムーズに進みます。

ただし、早めに始めた方がよい場合も。

  • 賃貸物件の場合…家賃が発生し続ける
  • 遺言書がない場合…相続トラブルを避けるため
  • 相続税がかかる場合…申告に期限があるため
  • 相続放棄を検討している…申告に期限があるため

つらいときは無理に進めることなく、気持ちが落ち着いてから進めることも大切です。どうしても急ぐ場合は、遺品整理業者に依頼するのもおすすめです。

相続財産を勝手に処分してはいけない

相続人が複数いる場合は、相続財産は一旦相続人全員の共有状態になります。そのため、単独で処分(売却・消費)はできません。

とくに気を付けなくてはいけないのは、相続放棄を検討している場合です。

プラスの財産を勝手に使ってしまった場合、単純承認する意思があるとみなされ、相続放棄できなくなります。

相続放棄しない場合でも、使い込みした分を返還請求される、相続手続きが無効になるなどのリスクがあるため、注意しましょう。

遺言書を勝手に開封した場合のペナルティ

封印のある遺言書は、家庭裁判所において相続人または代理人の立ち会いがなければ開封できないことは、民法第1004条に定められています。

さらに民法第1005条においては、遺言書を提出することを怠り、その検認せず遺言を失効し、家庭裁判所以外で開封した場合は50,000円以下の過料に処するとなっています。

つまり、規定に則らず、遺言書を勝手に開封した場合は50,000円以下の過料が科せられることになります。

各手続きの期限を過ぎた場合はどうなりますか?

手続きによりますが、期限を過ぎてしまった場合、過料が科されたり制度を利用できなくなったりすることがあります。

たとえば、死亡を知ってから7日以内に提出する死亡届ですが、期限を過ぎても提出は可能ではあるものの、50,000円の過料が科されたり、葬儀や火葬に滞りが出たりする可能性があります。

ほかには次のようなケースがあります。

  • 年金受給停止(14日以内)…不正受給とみなされることがある
  • 相続放棄(3ヶ月以内)…相続放棄が認められなくなる
  • 準確定申告(4ヶ月以内)…無申告加算税や延滞税が課される

ペナルティを受けなくてはいけなかったり、希望通りにならなかったりすることがあるため、期限はしっかり守りましょう。

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家族が亡くなったら、悲しみを感じる間もなくさまざまな手続きが必要です。手続きにはあちこちに足を運ぶ必要があり、時間もとられてしまうでしょう。

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