エンディングノートの正しい書き方とは?12の重要項目の上手にコツを紹介します
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- 生前整理
人生の終盤を迎えるにあたり「自分の思いや希望をしっかりと家族に伝えておきたい」と考える方が増えています。
しかし、いざ「エンディングノートを書こう」と思っても、何から書けばいいのか分からない、書き方が曖昧で手が進まないといった悩みを抱える人も少なくありません。大切なことだからこそ、しっかりと整理し、わかりやすく残しておきたいですよね。
この記事は以下を中心に解説します。
・そもそもエンディングノートとは?…
エンディングノートとは、自分の人生の終わりに備えて、大切な情報や思いを記録しておくノートのを指します。書き手が亡くなった後に、家族や親しい人が困らないようにするために書くのが一般的です。
・エンディングノートを書くメリットって?…
人が亡くなった後には、葬儀の準備や遺品整理・相続手続き・役所への届け出など、多くの作業が短期間で必要です。エンディングノートによって、遺された家族の精神的・物理的な負担を大きく軽減できます。
・エンディングノートを上手に書くコツ…
エンディングノートは、必ずしも順番通りに書く必要はありません。むしろ、自分が書きやすい項目から自由に書き進めるのがコツです。
家族間のトラブルを避けるためにも、エンディングノートに
この記事では、エンディングノートの書くべきポイントや書き方のコツを解説します。読めば、エンディングノートをスムーズに書き進められるだけでなく、自分の人生を見つめ直す貴重な時間にもなるはずです。ぜひ最後までお読みください。
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目次
エンディングノートとは?

エンディングノートとは、自分の人生の終わりに備えて、大切な情報や思いを記録しておくノートを指します。
書き手が亡くなった後に、家族や親しい人が困らないようにするために書くのが一般的です。具体的には、以下の項目が記されます。
- 家族へのメッセージ
- 財産の概要
- 葬儀に対する希望
- 医療・介護に関する要望
またインターネットのアカウントやペットの世話についても触れるケースが増えており、ライフスタイルに合わせて、何を書いても構いません。
エンディングノートは特別な形式や決まりがあるわけではなく、市販されている専用のノートを利用するほか、自分でノートやパソコンに記録してもよいでしょう。
日記のように少しずつ書き足していけるため、人生の節目ごとに見直せば、自分自身の思いを整理する機会にもなります。
死後に限らず、医療や介護に関する意向を伝える手段としても使われるため、「ライフノート」とも言えるでしょう。
エンディングノートの役割
エンディングノートには、自分が亡くなった後や病気になった際、家族や関係者がスムーズに対応できるよう情報を残す役割があります。
葬儀や遺品整理、相続などの手続きはエンディングノートに希望や方針が書かれていれば、迷わずに対応できるでしょう。
また、自分の医療に関する意思表示も書いておけば、万が一の時に家族が判断に迷わず済みます。
最近では、臓器提供や尊厳死に関する希望を明確に記載するケースも。エンディングノートは単に「死への備え」ではなく、「自分の意思を形にする道具」としての役割があるのです。
さらに感謝の言葉やこれまでの人生の記録・家族への手紙など、心のこもったメッセージを書ける点も、エンディングノートの魅力です。法的拘束力はないものの、家族との絆を深め、トラブル予防にもつながります。
遺言書との違いと法的効力
エンディングノートとよく比較されるのが「遺言書」です。似たような目的を持つものの、大きな違いは「法的効力」と覚えておきましょう。
遺言書は法律に基づいた形式で書く必要があり、記された内容に従って、財産の分配などが行われます。
しかし、エンディングノートは法的拘束力を持たず、あくまで本人の希望や意向を伝えるのみです。
遺言書では不動産や預貯金の相続方法を指定できますが、エンディングノートでは「〇〇には家を任せたい」といった希望を書くにとどまります。
法的に守ってほしい事項がある場合は、遺言書を作成しましょう。ただし、エンディングノートをもとに遺言書を準備するという使い方もあり、組み合わせによって、より円滑な相続や対応が可能です。
エンディングノートには、家族構成や財産の状況なども記せるため、遺言書の補足資料としても活用されます。
形式にとらわれず、自由に思いを綴ることができる点が、エンディングノートの大きな特徴です。
エンディングノートが注目されている理由
エンディングノートが注目されている背景には、少子高齢化や核家族化が進む日本の社会状況があります。
かつては大家族の中で自然と共有されていた情報が、今では家族間でも伝わりにくくなっているためです。そのため、いざ問題が発生した際、遺族が困惑するケースが増えています。
万が一のトラブルを防ぐため、自分の意思や希望を事前に記録しておくエンディングノートの重要性が高まっているのです。
また新型コロナウイルスの流行によって「万が一の備え」への意識が社会全体で急速に高まりました。それによりエンディングノートを作成する人が増え、書店や市町村でも専用の冊子が配布されています。
さらにデジタル化の進展により、パソコンやスマホで記録できる「デジタルエンディングノート」も登場し、若い世代にも知名度が上がっているのです。
自分の死後を考えるのはネガティブに思われがち。しかしエンディングノートは「今をどう生きるか」を考えるきっかけにもなるでしょう。
自分自身の価値観を見つめ直し、大切な人との関係を深めるための手段として、世間に浸透しています。
関連記事:「生前整理とは?いつから始める?メリット・デメリットと進め方の5ステップを紹介!」
エンディングノートを書くメリット

エンディングノートを書くことには、以下のメリットがあります。
- 大切な人に想いを伝える最後のチャンス
- 家族の負担を軽くする方法
- 自分の人生を振り返るきっかけに
- 残りの人生の資産管理・計画に
- 自分にとって大切なものを整理するため
エンディングノートは単なる「死の準備」ではなく「より良く生きるための準備」とも言えるでしょう。それぞれ詳しく見ていきましょう。
大切な人に想いを伝える最後のチャンス
エンディングノートは、大切な人に自分の想いを伝える最後のチャンスでもあります。普段はなかなか言葉にできない「ありがとう」や「ごめんね」「愛している」といった気持ちを、ノートを通じて素直に表現できます。
特に親子や夫婦・兄弟姉妹の関係では、言葉にしなくても通じ合っていると思いがち。しかし実際には口にしないと伝わらないことが多いものです。
エンディングノートに残された一言が、遺された人にとって大きな支えや慰めになることもあります。
例えば「あなたがいてくれて幸せだった」「あのとき助けてくれてありがとう」といったメッセージは、何よりも心に残る贈り物になるでしょう。短い言葉でも、自分の言葉で綴ることで、愛情や感謝の気持ちがしっかりと伝わります。
心のこもったメッセージは、家族の絆を深めるだけでなく、自分自身の人生に対する生きがいにもつながります。エンディングノートを書くことは、単なる情報整理ではなく、心の整理でもあるのです。
家族の負担を軽くする方法
エンディングノートによって、遺された家族の精神的・物理的な負担を大きく軽減できます。
人が亡くなった後には、葬儀の準備や遺品整理・相続手続き・役所への届け出など、多くの作業が短期間で必要です。
故人の希望がわからず進められるケースも多く、家族は戸惑い、時には意見がぶつかるケースもあります。
家族間のトラブルを避けるためにも、エンディングノートには、以下の情報を記しておくと良いでしょう。
- 葬儀の希望
- 遺影に使ってほしい写真
- 連絡してほしい人
- 財産の内容や保管場所
- 重要な書類の保管場所
また銀行口座や保険証券、年金関係の情報をまとめておけば、相続や解約手続きもスムーズになります。
特に一人暮らしの高齢者や、子どもが遠方に住んでいる場合は、エンディングノートの存在がとても重要となります。
家族に迷惑をかけたくない、自分の意思を尊重してほしいという方にこそ、エンディングノートを用意するのがおすすめです。
自分の人生を振り返るきっかけに
エンディングノートを書くという行為は、自分の人生をゆっくりと振り返る大切な時間にもなります。生まれてから今日までの歩みを思い出して整理すれば、自分自身の価値観や生き方を再確認できるでしょう。
「あのとき頑張ったこと」「嬉しかった瞬間」「乗り越えた困難」などを書き出していくと、自分の人生がいかに豊かだったかに気づけます。
また後悔や反省も含めて綴れば、心の整理ができ、前向きな気持ちになれますよ。エンディングノートは、過去を振り返るだけでなく「これからどのように生きたいか」を考えるきっかけにも。
残りの時間でやりたいことや会いたい人・やり残した夢などを明確にすれば、第二の人生がより充実するでしょう。
エンディングノートは未来の準備であると同時に、自分の過去と向き合うための大切なツールでもあります。
残りの人生の資産管理・計画に
エンディングノートを書く過程で、自分の資産を見直すのは、老後の生活設計にも役立ちます。
たとえば、現在所有している以下の財産リストアップすることで、今後の支出と収入のバランスを見直すきっかけになるでしょう。
- 不動産
- 預貯金
- 保険
- 証券
- 借入金
- ローンの有無
また相続を見据えて資産の分け方を考えてもよいでしょう。誰に何をどのように遺したいのかを明確にしておけば、相続トラブルを未然に防げます。
税金対策や贈与の検討など、早めに手を打つことで、家族にとっても安心材料となるでしょう。
さらに資産管理を通じて、お金の使い道を考えるのは、人生においても大切です。趣味や旅行、学び直しなど、自分のために使う時間とお金の使い方を見直してみましょう。残りの人生をより豊かに、自分らしく生きるための方法が見えてきますよ。
自分にとって大切なものを整理するため
人生の終わりを意識すれば、本当に大切にしたい人や物、価値観に気づけます。エンディングノートは「大切なもの」を整理する道具でもあります。
大事にしてきた写真や手紙・記念品の数々をどう扱ってほしいかを書き、自分の想いを分かりやすく形にしましょう。
また人間関係の整理にもつながります。長く会っていない友人に連絡を取ったり、和解したいと思っていた相手に気持ちを伝える準備をするのもおすすめ。人とのつながりを大切にし、自分らしい終末期を迎える準備をしましょう。
関連記事:「終活でやることリスト10選!成功させるための7つの重要ポイント!」
エンディングノートに書くべき12の重要項目

エンディングノートは、人生の最終段階を自分らしく迎えるために大切ものです。内容は自由ですが、特に記載しておくべき重要な項目があります。
- 自分の基本情報
- 財産・資産情報
- 身の回り・日常生活の細かな情報
- ID・パスワード情報
- 家族・親族へのメッセージ
- 親しい友人・知人へのメッセージ
- ペットの飼い方・ケア
- 医療・介護の希望
- 葬儀・お墓の希望
- 相続・遺言書
- 重要な連絡先リスト
- 自分からのメッセージを自由に
ポイントこれらを押さえれば、家族や大切な人へ自分の希望や意思を確実に伝えられます。
上記の12項目は、エンディングノートに最低限記載しておきたい内容として、多くの専門家や自治体も推奨しています。自身の状況に合わせて、必要な部分を少しずつ書き進めていきましょう。
自分の基本情報
まずエンディングノートに記載しておきたいのが「自分の基本情報」です。万が一の時に本人確認や行政手続き、葬儀の準備などに非常に役立つでしょう。記載する内容としては、以下の通りです。
- 氏名
- 生年月日
- 本籍地
- 住所
- 電話番号
- マイナンバー
- 血液型
- 保険証番号
- 運転免許証の情報
また戸籍に関する情報や婚姻歴などもあると、相続手続きや行政処理がスムーズに行えます。
基本情報は、頻繁に変わるものではないものの、住所変更や保険情報の更新があればその都度見直しましょう。家族がすぐに必要な情報を確認できるよう、ノートの最初に書いておくのがおすすめです。
財産・資産情報
財産・資産に関する情報も忘れずに記入しましょう。財産・資産情報は相続や手続きに必要です。具体的には、以下の情報を書いてくださいね。
- 預貯金の銀行名
- 支店名
- 口座番号
- 不動産の所在地
- 証券口座
- 保険契約
- 年金の種類と受給状況
- 借入金の有無
また貸金庫の存在や、ネット銀行・仮想通貨なども忘れずに記しておきましょう。
お金に関する情報をまとめて記録しておけば、遺族は混乱せずに手続きを進められます。必要に応じて遺言書にも書いておきましょう。
身の回り・日常生活の細かな情報
日常生活に関する情報もエンディングノートに記しておくと、万が一の入院や施設入居時に家族が困りません。たとえば、以下の項目が挙げられます。
- 持病やアレルギー
- 通院している病院
- 服薬内容
- かかりつけ医の連絡先
- 日常のルーチン(新聞・牛乳の配達、掃除の曜日など)
さらに冷蔵庫の中身や洗濯の仕方・趣味の品の保管場所、郵便物の管理方法まで書いておくと、いざというときに役立ちます。
些細に思える情報でも、実際に家族が生活を引き継ぐ場合、詳細な情報がとても重宝します。確実な情報を記録しておくと、家族も安心してサポートできるでしょう。
ID・パスワード情報
近年ではデジタル資産の管理も大きな問題となっています。以下のようなあらゆるサービスにIDとパスワードが存在します。
- ネットバンキング
- メール
- SNS
- ショッピングサイト
- 各種サブスクサービス
IDやパスワードが分からない場合、解約や中止・データの削除が困難になり、放置されれば個人情報漏洩のリスクも高まります。
エンディングノートには、最低限ログインに必要なサービス名・ユーザーID・パスワードのヒントなどを記録しておくと良いでしょう。
パスワードそのものを直接書くのではなく、「保管場所」や「ヒント」で対応するなど、セキュリティ対策も忘れずに行ってください。
デジタル生前整理についてはこちらの記事で紹介しています。
家族・親族へのメッセージ
エンディングノートの中でも、最も心を込めて書くべき項目の一つが「家族・親族へのメッセージ」です。支えてくれた家族への感謝、伝えられなかった思い、励ましの言葉などを綴りましょう。
遺された人たちの心に温かい記憶が残ります。形式は自由でよく、手紙のように一人ひとりに宛てて書くのもおすすめです。
特に普段言えなかったことを文字にすることで、自分の気持ちが整理され、残された家族の心の支えにもなります。
親しい友人・知人へのメッセージ
「親しい友人・知人へのメッセージが書ける点も、エンディングノートのならでは。普段はなかなか口にできない感謝の言葉や思いを、エンディングノートを通じて伝えましょう。
具体的なエピソードを添えて書くと、読む相手にとっても忘れられない宝物となります。また特別な事情があって直接会えなかったり、連絡を絶ってしまった相手にも、エンディングノートを通して気持ちを届けることができます。
メッセージの形式に決まりはありません。手紙のように丁寧に書いてもいいですし、思い出の一言メッセージをリスト形式で並べても構いません。写真や思い出の品と一緒に残すのも良いでしょう。
ペットの飼い方・ケア
ペットを飼っている方は、ペットの今後の世話について書いておきましょう。ペットは家族の一員ですが、突然飼い主がいなくなると、行き場を失ってしまうケースも少なくありません。そのためエンディングノートには、以下の詳細な情報を記録しましょう。
- ペットの名前
- 年齢
- 健康状態
- 性格
- 好きな食べ物やアレルギー
- かかりつけの動物病院
- 保険の有無
さらに誰にペットの世話を頼みたいか、メッセージなども添えておくと、引き継ぎがスムーズになります。日々の散歩の時間や食事の量なども細かく書いておけば、ペットにとってもストレスが少なくて済むでしょう。最後まで責任を持つ気持ちで書いておきます。
医療・介護の希望
自分が病気や事故などで意思表示ができなくなった時に備え、医療や介護に関する希望もエンディングノートに記載しておきましょう。
特に以下の事項は家族にとって重要な判断材料となります。
- ペットの名前
- 年齢
- 健康状態
- 性格
- 好きな食べ物やアレルギー
- かかりつけの動物病院
- 保険の有無
詳しい情報がないと、家族は困ってしまいます。そのため、できるだけ明確に自分の希望を書き残し、必要であれば主治医やケアマネジャーとも相談しながら内容を整理しましょう。心残りなく最期を迎えるためにも、医療・介護の選択肢を自分で決めておくと安心です。
葬儀・お墓の希望
葬儀の方法やお墓に関する希望も、エンディングノートに明記しておくと家族は安心できます。喪主を誰に頼みたい方や参列者への配慮・遺影に使ってほしい写真なども具体的に記しておきましょう。
また埋葬方法についても、自分の意思を明確に伝えておくのがポイントです。さらに宗教儀礼の有無や戒名についての希望も書いておくと、家族が判断しやすくなります。
相続・遺言書
財産の分配に関して明確な意思がある場合は、遺言書の作成と併せて、エンディングノートにその概要や補足情報を記しておくとよいでしょう。
エンディングノートには法的効力はないものの、遺言書を作成する際の参考資料や、家族へのメッセージとして役立ちます。
また遺言書の保管場所や作成日、公正証書か自筆証書かの情報も忘れずに書いておきましょう。
相続人同士の争いを防ぐためにも、事前の情報共有はとても大切です。円満な相続と、家族の安心のために、財産に関する情報は正確かつ丁寧にまとめておきましょう。
重要な連絡先リスト
エンディングノートには「重要な連絡先リスト」を記載しておくとよいでしょう。重要な連絡先リストは、家族が緊急時や葬儀後に連絡を取るべき相手をすぐに把握できる役割を果たします。具体的には、以下の人物を書くのがおすすめです。
- 親族
- 親しい友人
- かかりつけの医師
- 弁護士
- 税理士
- 保険会社
- 勤務先や元職場
またSNSのアカウントなどに関わる連絡先も書いておくと、データ上の整理にも役立ちます。
それぞれの連絡先に関しては、以下を記しておくと非常に便利です。
- 氏名
- 電話番号
- メールアドレス
- 関係性
- 必要に応じて備考(連絡してほしい理由など)
遺族にとっての情報源となるため、定期的に更新しておくと安心です。
自分からのメッセージを自由に
「自由記入欄」として、好きなことを自由に綴るスペースを持つのもおすすめです。人生の振り返りや自分の哲学・夢・未来へのメッセージなど、形式にとらわれず、何でも自由に書いてみましょう。内容は何でも構いません。エンディングノートで、自由に自身を表現しましょう。
エンディングノートを上手に書くコツ

エンディングノートは一度に完璧に仕上げる必要はありません。自分のペースで少しずつ書き進めるのがポイントです。
しかし、家族も読みやすいノートにするには、以下の「書き方のコツ」を意識しましょう。
- 書きやすいところから始める
- 定期的に見直すことも大事
- 家族に伝えないと家族が困る事は必ず書く
- 家族と相談しながら書く
- 過去・現在・未来ごとに書く
書き方に迷っても、基本的なポイントを押さえておけば、初めてでも安心して取り組めます。肩の力を抜いて、自分らしいノート作りを楽しみましょう。
書きやすいところから始める
エンディングノートは、必ずしも順番通りに書く必要はありません。むしろ、自分が書きやすい項目から自由に書き進めるのがコツです。
たとえば「自分の基本情報」や「趣味」「家族へのメッセージ」など、すぐに思い浮かぶ内容から書き始めると、取りかかりやすくなります。気軽な気持ちで始めるのがコツですよ。
また書きにくい内容は、無理に最初から取り組む必要はありません。気持ちが落ち着いているときや、自分の考えが整理できたタイミングで書き加えていけばOK。
一度に完璧を目指すよりも「今日はこの1ページだけ」といった気軽さで取り組む方が、結果として長く続けられるエンディングノートとなるでしょう。
定期的に見直すことも大事
エンディングノートは「書いたら終わり」ではなく、「何度でも見直す」のがポイントです。
人の生活環境や健康状態、価値観は時間とともに変化します。たとえば、以下の状況など、人生の節目で内容を更新するとよいでしょう。
- 子どもが独立した
- 病気の治療方針が変わった
- 新しい資産が増えた
- 相続の考えが変わった
エンディングノートには定期的な見直し日を決めておくと良いでしょう。節目に見返す習慣を持つと、情報の鮮度を保てます。
見直しをする際には、更新履歴がわかるように工夫すると、家族にとっても見やすいノートになるでしょう。
家族に伝えないと家族が困る事は必ず書く
エンディングノートは家族が困ることを必ず書きましょう。特に本人しか知らない情報は書き残しておかないと、いざというときに家族が大変な思いをします。
家族が全てを把握できない場合、個人情報の漏洩や財産が把握できず相続に影響が出るなど、後々大きなトラブルにつながることもあります。
また治療の希望や延命措置に対する意思なども明確にしておけば、家族も判断しやすくなるでしょう。
家族と相談しながら書く
エンディングノートは一人で書くと思われがちですが、家族と相談しながら書く方法もおすすめです。
たとえば、自分の希望が家族の意向や現実と大きくずれている場合、ノート通りに進めることが難しくなる可能性もあります。ミスマッチを防ぐためにも、早い段階から家族と意見交換をしておくとよいでしょう。
また内容について話し合えば、家族の理解も深まり、信頼関係がより強くなります。さらに、エンディングノートの存在自体を家族に知らせておけるため「万が一のときに探せない」といったトラブルも防げます。
書いた内容を共有し、必要があれば家族の意見も取り入れながら更新していく方法が、より実用的なノート作りにつながります。
過去・現在・未来ごとに書く
エンディングノートをわかりやすく整理するためにも「過去・現在・未来」と時間軸で考えて書く方法です。例えば以下の方法で書いてみましょう。
- 過去…自分のルーツや歩んできた道
- 現在…「持病」「生活の習慣」「資産状況」などの具体的な情報
- 未来…老後や死後に関する意思
時間軸に沿って書けば、自然と内容にまとまりが出て、読む人にも伝わりやすくなります。また自分の人生を見つめ直す機会にもなり、生き方に前向きな影響を与えるかもしれません。
関連記事:「無料で入手可能なエンディングノート19選!アプリ・PDFダウンロードから選べる!」
エンディングノート作成時の注意点

エンディングノートは、自分の想いや情報を大切な人に伝えるために大切なものです。しかし取り扱いに注意すべき点もあるため注意しましょう。特に以下の情報は、第三者に見られないよう、注意が必要です。
- 個人情報の取り扱いに気をつける
- 空欄・書けない箇所は無理に記入しない
- 口座など金融関連の暗証番号は書かない
- 保管場所を信頼できる人に伝えておく
- 法的効力はないことを理解しておく
ここではエンディングノートを活用するために、特に注意しておきたい5つのポイントをご紹介します。意識するだけで、自分も家族も安心してこのノートを活かせるでしょう。
個人情報の取り扱いに気をつける
エンディングノートには、氏名や生年月日・住所・保険証番号・資産の情報など、個人的な情報が含まれます。
情報が第三者の手に渡った場合、悪用される恐れもあるため、記載内容と取り扱いには十分な注意が必要です。
たとえば、紙のノートであれば、以下の配慮が求められます。
- 鍵付きの引き出しに保管する
- 誰が見ても良いように記載を工夫する
デジタル版で作成する場合には、パスワード保護をかけたり、クラウドではなくオフラインで管理したりといった工夫が必要です。個人情報となるため、慎重に記録しましょう。
空欄・書けない箇所は無理に記入しない
エンディングノートを書く際、すべての項目を無理に埋める必要はありません。「まだ考えがまとまっていない」「書くのが気が重い」と感じる部分は、空欄のままでもよいでしょう。
自由度の高さがエンディングノートの良い点であり、自分のペースで進められるのが大きなメリットです。
無理に書こうとして不安になったり、誤解を招くようなあいまいな記述を残してしまうと、かえって家族に混乱を与える原因になります。
そのため気持ちが落ち着いたタイミングで、少しずつ書き足していきましょう。空欄がある場合は「考え中」や「後日記入予定」などとメモを残しておくと、家族も安心して読み進められます。
口座など金融関連の暗証番号は書かない
エンディングノートには、預金口座や証券口座などの記載をしておくと安心ですが、暗証番号(PIN)やパスワードそのものは絶対に書かないようにしましょう。
悪用されるリスクが非常に高く、万が一ノートが他人の手に渡った場合、詐欺の被害に遭う可能性もあります。
口座情報として必要なのは、以下の情報のみで十分です。
- 銀行名
- 支店名
- 口座番号
- 種類(普通・定期など)
- 通帳の保管場所程
暗証番号については、「どこにメモしてあるか」「誰に伝えてあるか」などの“ヒント”にとどめるのが安心です。安全性を確保しつつ、必要な情報だけを伝える工夫をしてみましょう。
保管場所を信頼できる人に伝えておく
どんなに丁寧にエンディングノートを作成しても、存在や保管場所が家族に伝わってなければ、いざというときに役立ちません。
そのため、信頼できる家族や友人に「ノートを書いていること」や「どこに保管しているか」をしっかり伝えておきましょう。
またノートの更新や見直しの際にも、その都度伝えておくと安心です。可能であれば、家族に一緒に読んでもらい、内容について共有しておくのもよいでしょう。
秘密にしすぎると逆に発見が遅れ、せっかくの思いや情報が無駄になってしまう可能性があります。適度に開示しながら、大切に保管できるようバランスを取っていきましょう。
法的効力はないことを理解しておく
エンディングノートには、自分の希望や考えを自由に記せますが、法的な効力はありません。
たとえば、遺産分配の希望や相続に関する記述があっても、それはあくまで「希望」として扱われ、法的な拘束力を持つものではないのです。
そのため相続などを確実に実現したい場合には、公正証書遺言などの正式な遺言書を別に作成する必要があります。
ただし、エンディングノートは遺言書ではカバーしきれない心の部分、感謝の気持ちや人生の記録を伝えるにはぴったりです。それぞれの位置づけを理解し、使い分けるのがポイントです。
生前整理ならしあわせの遺品整理にご相談ください

エンディングノートの作成と同時に考えておきたいのが「生前整理」です。生前整理は自分の身の回りの物や財産を生きているうちに整理・整頓しておく作業で、家族への負担を減らし、自分自身もスッキリとした生活を送れます。
特に高齢者や一人暮らしの方にとっては、物の管理が難しくなってくるため、早めの取り組みが安心につながるでしょう。
もし生前整理でお困りなら「しあわせの遺品整理」にご相談ください。専門スタッフが丁寧に、そして心を込めて対応するため「何から始めればいいかわからない」「捨てるのがつらい」と感じている方でも安心して相談いただけます。
また遺品整理だけでなく、家の片付けや不用品回収・特殊清掃までトータルで対応も可能です。
エンディングノートと生前整理は、自分の人生を丁寧に振り返り、次の世代へスムーズにつなぐための大切な準備です。プロの力も活用しながら、心穏やかに未来への準備を進めてみてください。
遺品整理士の資格を持ち、年間37967件の相談実績をもつ「しあわせの遺品整理」代表。
全国で安心して遺品整理を依頼できる世の中を目指し、人柄・費用・サービス精神を大切に遺品整理業を行っています。
遺品整理士認定番号:IS38071
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